フェイスクリップ
絵
横井さんは富士市増川の福聚禅院で詩画が一般公開されている、沼津市在住の画家。世界芸術遺産認定作家であり、現在も世界を舞台に活躍している方だけに、含蓄あるお言葉ばかり!大変勉強になりました!
横井 弼さん
画家
CELA(以下C) 富士市の福聚禅院で作品が一般公開されていますね?
横井さん(以下Y) 詩画を48作制作し、参道の展示コーナー(螻蛄寓)に週替わりで1作づつ展示されています。作品を通して自然回帰や物事のありがたさを感じてもらえれば、と思います。
C 物事のありがたさ・・・?
Y 今は何でも簡単に手に入るから忘れがちだよね。資本主義の商法でもあるから仕方ないけど、ここのラーメンに入っている1本のモヤシだって自然の恵みだよ。食べ物は絶対に残しちゃいけないんだ。
C わかりました。こちら(取材場所/食事処だるま055-966-4649)にも横井先生の詩画がありますね(右上写真参照)。詩画は詩と絵、どっちが発想点なんですか?
Y 言葉が先。詩は浮かんだときにメモして、ファイルしておくんだよ。後で正確な漢字を確かめて、絵を描くんだ。ところで漢字、ちゃんと書ける?パソコンばかり使っていると、字は書けなくなるよ。
C 確かにそう思います。
Y 約40年前にグラフィックデザイナーをしていた頃は、ゴシックも手描きで書いたんだ。
C 活字の書体を手描きで!
Y 地図や機関銃の分解図など、何でも手描き。それができないと仕事にならない時代だったからね。でもその経験が今の基礎になっているんだよ。
C そうですか。詩画と作風が異なる絵画作品も手掛けておられますよね?
Y 環境破壊、食糧問題、テロ、文明衰退…。この時代にこれを描かないでどうする、そんな気持ちで描いているよ。
C “欲望の目シリーズ”『黙示録』(右下写真参照)で世界的に注目され、『アメリカの衰退』は世界芸術遺産認定作品にもなりましたね。他にも数々の国際的な芸術賞を受賞されているそうですが?
Y そうだね。20年以上勉強している聖書、ルーマニア人が訳したノストラダムスの書、時事問題をきちんと把握していると、未来に起こることがある程度わかるんだよ。作品は現代社会への警鐘。もう「自分だけ良ければいい」というレベルで物事を捉えていてはいけない。それを世界に発信したいんだ。…難しすぎるといわれるけど(笑)。
C 1枚の作品に膨大な意図が込められているんですね。
Y 花や風景専門の絵描きが多いけど、40年も続けていれば絵画技術の差はなくなるんだよ。そこからは、いかに思想を表現するか、に掛かってくる。これは大変だけど、一番大事なことだよ。
C 魂のある作品になるんですね。
Y そう。美術館などで絵を見ていて、そこから動けなくなったことがある?
C はい。
Y それは画家が魂を込めて描いた作品だから。本物のいい絵はひとを引き付けるんだよ。
C 魂を込めた作品を今まで何点くらい制作しました?
Y 約200点。それでもまだ描きたい!まるでキチガイみたいだね(笑)。